先日、セミナーで
一番重要視している指標を一つ挙げるとしたら何ですか?
と質問したところ、
「経常利益率です」と答えた経理部長がいました。
どうしてですか?と尋ねると、次のような話をしてくれました。
◎うちの会社の社長が、経常利益率を何としても10%以上に!
という方針を打ち出したので、
経理としては、経常利益率が高くなるようにと、
経理処理で工夫をしている
◎役員保険料など調整が可能な費用は、経常利益の下の項目
「特別損失」で処理するように心がけている
なぜそうなったか?という問いに、
私(経理部長)も今の経理処理に疑問を感じているが、
社長がある勉強会に参加し、経常利益率10%を達成しない経営は、
経営とは言えない、というようなことを聞いてきたことがきっかけらしい。
では、ということで、「経常利益率10%」を意識しているかどうか、
セミナー参加者に尋ねたところ、数名いることがわかりました。
そのなかには税理士やコンサルタントの方もいました。
「経常利益率10%と言うけれど、
うちはもともと粗利益率が低いので、無理だと思います」
という発言もありました。
では、経常利益率は、
社長方にとって本当に重要な経営指標なのでしょうか?
次の問題を考えてみてください。
【問題】
次の3つのなかで、一番良い会社はどれですか?
その理由も併せて考えてみてください。
(A社)
売上高 150億円
限界利益率 40%
経常利益率 6%
労働分配率 50%
(B社)
売上高 120億円
限界利益率 100%
経常利益率 10%
労働分配率 40%
(C社)
売上高 100億円
限界利益率 20%
経常利益率 5%
労働分配率 60%
会計は、500年以上も続く「伝統芸能」の世界です。
聖域と化しています。
◎流動比率はなぜ200%以上が望ましいのか?
◎変動費はなぜ売上高に比例するのか?
そして
◎なぜ、経常利益率は10%なのか!
MQ会計は数学です。
今の会計を、MQ会計(数学)に当てはめてみると矛盾が見えてきます。
なぜ、経常利益率10%なのか!
その矛盾に迫ります。