決算書(会計)を学ぶ目的を、それぞれの立場で考えてみました。
税理士は、税務申告のために決算書が必要です。
そのために決算書の作り方を学びます。
銀行マンは、融資するうえで会社の業績がどうなのか、
貸したお金をきちんと返してもらえるのか、
そして決算書の分析手法を学び、業績をどう読み取るかを訓練します。
社長方は、「決算書とは何か?」という程度の知識で十分だと
私は思っています。決算書は、会計情報のほんの一部です。
流動比率や自己資本比率、経常利益率などよりも、
「この先をどうしていくか」です。
そして、経理や税理士が日々どんな処理を行っているのか、
期中の会計情報をもっと重要視してほしいと思います。
では、保険マンはどうなのか。
これまで、保険マンの存在を意識したことがありませんでした。
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あるきっかけから、昨年2016年の12月に、
東京で「保険マンだけのMQ会計セミナー」を開催しました。
セミナーのなかで、「言いたいこと」をそのまま伝えました。
「保険マンは、なぜ決算書(会計)を学ぼうとするのか、
決算書の分析の仕方やコンサルティンク゛の手法だけの知識では、
コンサルティングを受ける社長方が迷惑する!」
というような内容です。
なかには、ムッとした人もいたと思います。
このセミナーに、
山形県の酒田市から参加した女性(保険ウーマン)がいました。
彼女は、私の話に強く共鳴してくれたのかもしれません。
すぐに電話が来ました。
「宇野さん、このセミナーを
ぜひ、酒田の社長さん方に聞かせたいんです!」
熱い想いが伝わってきます。
「じゃあ、やろう!」
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酒田市の人口は11万人ちょっと。
山形県の中では3番目に大きい街です。
ちなみに、山形市は県庁所在地なのですが人口は25万人、
山形県全体では111万人です。(いずれも2017年1月現在)
その酒田市で、彼女は必死になって声をかけてくれたと思います。
12人の定員でしたが結果14人が集まり、満員御礼になりました。
最初の大きな一歩です。
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同じ内容のセミナーを、地元山形で
ほんとうに久しぶりに行います。
会場がとても良いところ、日本庭園と雰囲気が素晴らしい!
いつかぜひやりたいと思っていました。
▼山形市・2017年2月17日(金)
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月次決算という言葉が生まれたのはいつ頃からなのか、
これまで意識したことがありませんでしたが、
私が会計事務所で仕事をしていた30年前は、すでに使っていました。
手作業で月次処理をしていたときには、月次決算という概念はありません。
コンピューターで会計処理が始まってから生まれた言葉だと思います。
同様に、”自計化”という言葉も、
コンピューターで処理を始めてから生まれました。
自計化とは、企業側ですべての会計処理を行うことで税理士の業界用語です。
月次決算と自計化との間には、深い関係があるはずです。
では、月次決算や自計化は、何の目的で誰のために行うのでしょうか?
税理士と社長では、目的が大きく異なるはずです。
じっくりと考える価値があるテーマです。
次回に続きを書きます。