社長たちにとっての資金繰り

ある日、ホームページを見た社長からメールが来ました。

 

『ご相談なのですが、

 決算書等を見ていただきアドバイスをいただきたいのです。

 というのも、決算上は黒字ですが、毎年現金が目減りし、

 正直何をすればいいのか迷っております。

 顧問税理士に話をするのですが、

 売上を増やすか原価や経費を下げるか、そればかりです。』

 


 

社長方に質問です。

  

(質問1)

前月の会社の預金残高は1000万円でした。

当月末は3000万円になっていました。

社長であるあなたは、

 

 1.喜ぶ

 2.悲しむ

 3.わからない

 4.その他

 

いかがでしょうか?

 

 

講義のなかで、社長方に質問を投げかけます。

もっとも多かったのが、「1.喜ぶ」 です。

 「2.悲しむ」を選ぶ人は一人もいませんでした。

 

 

経営のアドバイスをする立場の

税理士やコンサルタントの方たちに質問です。

 

 (質問2)

期首の在庫(商品、製品、仕掛品など)の合計は3000万円でした。

期末ではそれが8000万円に増えていました。

このような状況では会社のキャッシュフローは、

 

 1.良くなる

 2.悪くなる

 3.変わらない

 4.その他(わからないを含む)

 

  (質問3)

 期首の買掛金残高は1000万円でした。

期末の買掛金残高は2000万円に増えていました。

この場合、会社のキャッシュフローは、

 

 1.良くなる

 2.悪くなる

 3.変わらない

 4.その他(わからないを含む)

  

 


 

 

年に2回だけ行っている「社長のためのキャッシュフロー」セミナーの

冒頭で行う質問です。

 

(質問2)は「2.悪くなる」

(質問3)は「1.良くなる」

 

教科書でキャッシュフローを学んできた税理士やコンサルタントは、

この質問に対して模範的な解答をします。

ここでいう「模範解答」とは、実践では役に立たないという意味です。

 

そもそもキャッシュフロー計算書は、何ために作るのでしょうか。

何の目的で学ぶのでしょうか。

 

多くの税理士、コンサルタントは、

この答えに、なぜ、疑問を持たないのでしょうか。

 

それは、「キャッシュフロー」の本には

「模範解答とそれらしい解説」が載っているからです。

ですから多くの税理士やコンサルタントは、その先を考えません。

 

 科学の分野に身を置く人たちは、

「どうしてそうなるのか!」という疑問をもつことから

すべてがはじまります。

偉大な発見や大きな気づきにつながるからです。

 

・業者への支払時にはいつも頭が痛い

・毎月の借入返済が重くのしかかってくる

・ボーナス支給直前にいつも悩む

・仕入先にいつも待ってもらっている

・とりあえず手形を割り引いてしのいでいる

・銀行はこれ以上貸してくれない

 

「根本から改善できる特効薬」などありません。

いきなりキャッシュが天から降ってくるわけはないのですが、

銀行から融資が下りたとき、

社長は、ほんとうに「ほっ」とします。

しかし、それは一時的なもの。根本の解決にはなりません。

 

『顧問税理士に話をするのですが、

 売上を増やすか原価や経費を下げるか、そればかりです。』

 

 この方のメールにあるように、

社長たちと「まともな経営の話」ができない税理士が多すぎます。

 

・なぜ、資金繰りが苦しいのか

・何が根本的な問題なのか

・どうすれば根本的な解決につながるのか

 

それがわかるような資料や情報を税理士は提供していないからです。

貴重な会計情報を、

決算書を作るためのたんなるデータとしか見てないからです。

 

だからトンチンカンで噛み合わない会話を

平気でしてしまうのです。

 

税理士は、関与している企業の資金繰りがどうなのか、

身近に接していて一番わかるはず。

 

それに対して真剣に向き合わない。

的はずれな話しかできない。

教科書的な対応しかできない。

その先、どうしたらいいのか考えられない。

 

だから、誰かがもっともらしいことを言い出すと

手法だけを身につけようとし、安易に取り入れようとする。

 このままではいかん!とは思わないのだろうか。

 

経営のアドバイスをする立場の

税理士やコンサルタントの方たちに、再度質問です。

  

(質問2)

期首の在庫(商品、製品、仕掛品など)の合計は3000万円でした。

期末ではそれが8000万円に増えていました。

このような状況では会社のキャッシュフローは、

 

 1.良くなる

 2.悪くなる

 3.変わらない

 4.その他(わからないを含む)

 

(質問3)

 期首の買掛金残高は1000万円でした。

期末の買掛金残高は2000万円に増えていました。

この場合、会社のキャッシュフローは、

 

 1.良くなる

 2.悪くなる

 3.変わらない

 4.その他(わからないを含む)

 

 

 (次回へ続く)