◎「売上が2割減少した」
について考えてみたいと思います。
売上とは、販売した個々の製品や商品、サービスの売上の合計です。
「2割減った」という表現は、
それぞれの製品や商品、サービスの「売上の合計」が2割減った
という意味です。
「すべての商品(以降、製品・商品・サービスのことを指す)が
【一律に2割減った】ような印象を受けてしまいがちですが、
けっしてそうではありません。
ということは、、、
■30年前は、決算書を解説しながら、
私も社長方に対して、あたりまえのように言っていました。
◎昨年と比べて利益が大幅に減っていますよ。
売上が2割も落ちたのに経費は逆に増えています。
何か心あたりがありますか?
社長は、売上が落ちた原因を一生懸命説明してくれます。
でも、アドバイスする側は、
「じゃあ、どうすればいいのか」など、そう簡単に言えません。
そこで、率を使った分析がはじまります。
◎売上が2割も落ち、そのうえ粗利率が1%減っています。
これが利益が減った大きな要因の一つです。
・・・
(言われなくてもわかってるわい!)
社長は、黙って聴いている"ふり"をします。
さらに税理士は、次のようなアドバイスをはじめます。
◎売上を減少前まで回復し、
利益率を「たった1%」アップさせれば、
利益は〇○円になりますよ。
・・・
(どうやって売上を回復し、どうやって粗利を1%アップさせるのか、
そんな方法があったら教えてくれ!)
やはり社長は反応がありません。
決算申告時期になると、
多くの税理士が「むなしい決算分析」を続けているのです。
このむなしさから抜け出す方法はひとつ、
決算書の解説や経営分析を一切やめること、です。
■「売上が2割減少した」
についてもう少し考えてみたいと思います。
売上とは、販売した個々の製品や商品、サービスの売上の合計です。
「2割減った」という表現は、
それぞれの製品や商品、サービスの「売上の合計」が2割減った
という意味です。
「すべての商品(以降、製品・商品・サービスのことを指す)が
【一律に2割減った】ような印象を受けてしまいがちですが、
けっしてそうではありません。
ということは、
・増えた商品もあれば減った商品もある
・減った商品の売上の合計が、
増えた商品の売上の合計よりも上回った
という結果です。
得意先別の売上も同じです。
売上が減った得意先が、増えた得意先よりも上回った、のです。
■決算書では、
「売上高」として一行でしか表示されないため、
どうしても、全体で増えたか減ったか、で考えてしまいます。
その癖から抜けられないのが税理士や一部のコンサルタント、
そして銀行マンです。
では、
ということで、
P/Lの売上欄に商品売上高、製品売上高、○○売上高と
表示してあるのを見かけますが、
当然、それだけでは対策は立てられません。
ぜひとも売上の中身まで踏み込んでほしいという願いから
ちょっと宣伝させてください。
売上の中身をきちんと把握しなければ、
「この先どうしたらいいのか」という情報は得られません。
売上は、商品別と同時に得意先ごとにも見られるように
したいものです。
けっして、商品別一覧表や得意先別売上高順位表のような
「印刷した帳表」を作るということではありません。
社長方に最低必要な「分析力」、
経営に必要なデータと情報の蓄積のしかた、
分析の手法も含めてお伝えするのが次のセミナーです。
建設業の方にもピッタリです。
▼東京は受付を開始しました。
2018年10月21日(日)
東京・MQ会計【実践編】
⇒ https://www.mxpro.jp/tkymq02/
次回は、、、
「粗利率をたった1%アップすると・・・」について考えます。
【率】ではこの先の経営は語れない
という話です。
お楽しみに