■前回の続き、
どういう人が決算書や会計の本を買うのか、
対象者を3つに絞ってみた。
1.会計を学んで仕事に使う人たち
会計人や会計人を目指す人たち
そして簿記会計の技術と知識を身につけようとする経理マンなど
会計全般の仕組みと決算書を含む会計帳表の作り方、
分析方法などが書かれた専門書
フツーの人は買わない
2.会計が専門職ではないが仕事をするうえで必要な人たち
銀行マンや大企業の経営に携わる会社員など
専門的ではないが、会計の知識がないと仕事に支障をきたす
3.そして、中小小規模企業の社長あるいはその息子
いずれは通るかもしれない「決算書」について書かれた本で
わかりやすい物語風の読み物や漫画がある
いわゆる「ノウハウ本、ハウツー本」を含む
今回のブログの内容は、”3”の人たちに向けたものです。
■決算書や会計の本は、
これまでさまざまのものが出版され続け、
いまも新しい本が次々と書店に並ぶ。
○世界一やさしい!会計の本
○決算書、超入門
○はじめての人の決算書
そして、
「サルでもわかる決算書」の類まで、
ネットで探すと山ほど出てくる。
「会計とは何か?」がまったくわからない人達への内容や、
いつか会計を学ぶかもしれない予備知識として、
とりあえずさらっと理解したい、
というような人には向いているかもしれない。
■では、
これが中小小規模企の社長にとってはどうだろうか?
決算書の話にいくまえに、
○どういうきっかけで
○どのような状況下で
○どのタイミングで
○どういう思いで
社長たちは決算書の本に興味を示すのだろうか?
いろいろな理由があるだろうが、
「何か、強いきっかけがあった人」と、
「何気なく読んでみようと思う人」では、
学ぼうとする意気込みや気合いが違うはず。
ということで、今回のメルマガのタイトルは
『社長が決算書の必要性を感じたとき』
■何をもって「必要性」を感じるのか、
これも人によって異なる。
これまでの私の経験でもっとも多かったのが、
○税理士の言っていることがよくわからない
○理解できない
○税理士と経営の会話が噛み合わない
○質問したいが、何を聞いたらいいのかわからない
○わからないところがわからない
しかし、これだけの理由で、
社長たちは決算書や会計を真剣に学ぼうとするだろうか?
もっとほかに、動機があるはずだ、と思い、
このような質問をした社長方に直接聞いてみた。
そうすると、その陰にある、
おもしろい話が、つまり、本音が聞ける。
○税理士には経営の話は期待していない
○税務が本業である税理士に経営の相談は無理
そして、
まったく逆の答えが返ってくるときもある。
○税理士は、全然相談に乗ってくれない
極めつけは、
○税理士が会社に来ない
○ここ数年、顔を見たことがない
○担当者任せで頼りにならない
なるほど、
社長が税理士に求めることは、
これも人それぞれなのだ。
■そうすると、
真剣に決算書や会計について学ぼうとしている社長に、
私自身、どのような協力ができるのだろうか?
私が簿記会計を学びはじめた動機は、
「必要に迫られて」
でした。
「簿記会計ができないと仕事ができない」
という状況においては、
「やるしかない」。
私自身簿記会計を学び、
それを使って社長方と接するにはどうするのか。
おそらく、
決算書に疑問を感じ、
いまの状況を何とかしたい、
どう、社長方に説明すればいいのか、
と思っている税理士や税理士事務所の職員と
まったく同じ気持ちだったと、思う。今考えれば、、、
■ここからは、
真剣に会計を学びたいと思っている社長方へ
○そもそも決算書とは何か?
○作る目的
なぜ、決算書を作らなければならないのか
○決算書の構造と、決算書の製造工程
決算書の仕組み
決算書がどのようにしてできあがるのか
○この先も社長をやっていくにあたって
最低限知っておかなければならない会計に関すること
これらについて、
私がこれまで経験してきたこと、
無駄だと思うこと、
ぜひ、知っておいてほしいこと、
などを書いていきたいと思います。
○なぜ、会社は年に一回、決算書を作らなければならないのか?
○なぜ、【年一回】なのか?
○誰が年一回と決めたのか?
○利益って何なのか?
○売上原価とは?
○売上原価はどうやって求める?
○そもそも、会計って何なのか?
日本ではいつの時代から会計がはじまったのか
○なぜ会社は、決算月になると「棚卸」をしなければならないのか
(次回へ続く)
もっと言うと、
会計や決算書を学ぶ前に、
社長自身、どの方向に進みたいのか、、、
社長自身、覚悟が決まっているのか、、、
社長の本音が、社員に十分に伝わっているのか、、、
税理士も、社長方に本音で向き合うときが来ているようです。