■決算書(会計)へのさまざまな疑問
○そもそも決算書とは何か?
○作る目的
○決算書の構造と、決算書の製造工程
決算書の仕組み
決算書がどのようにしてできあがるのか
○この先も社長をやっていくにあたって
最低限知っておかなければならない会計に関すること
そして、
○なぜ、会社は年に一回、決算書を作らなければならないのか?
○なぜ、【年一回】なのか?
○誰が年一回と決めたのか?
○利益って何なのか?
○売上原価とは?
○売上原価はどうやって求める?
○そもそも、会計って何なのか?
日本ではいつの時代から会計がはじまったのか
○なぜ会社は、決算月になると「棚卸」をしなければならないのか
■決算書(会計)の構造
決算書の構造のまえに、会計の構造そのものを知る必要がある。
なぜなら、決算書は会計のほんの一部分にすぎないからだ。
私が簿記会計を学ぼうと、夜間の簿記学校に通い始めてから半年間、
会計の構造についての講義は一切なかった。
いま思えば当然。
私が通ったのは【簿記学校】、
【会計学校】ではなかったからだ。
訓練によって、取引を仕訳に変換はできるようにはなる。
その仕訳がその先、決算書にどのように反映されていくのか、
決算書や会計の構造を知らなくても、
簿記の手順通りに進めれば、決算書は作れる。
それが「簿記」だということに気付いた。
ところが、会計の構造となると話は違ってくる。
■会計の構造
会計は、5つの区分で成り立っている。
1.資産
2.負債
3.資本(純資産)
4.費用
5.収益
この5つの区分(分類)は、会計独特の概念なので、
わかるまでに時間がかかる。
会計の構造を考える過程で、
この概念をほかの事例に置き換えることは難しい。
思いついたのが中学校。
中学校3学年の全生徒が「資産」だとすると、
負債と資本は何になるのだろうか?
「男子生徒」と「女子生徒」ではどうだろうか?
全校生徒が300人いるとすると、
そのうち180人が男子生徒で残りの120人が女子生徒。
なんとなくいけそうな気がするのだか、
男子生徒と女子生徒は、全校生徒の内訳にすぎない。
会計では、
これが当てはまらないのだ。
「負債」と「資本」、
会計の仕事に従事している人たちから見ればフツーだが、
私は今でもこの概念が理解できない。
とくに資本(純資産)については、
実体のない、たんなる差額にすぎないので
この状態を、ほかに、たとえようがない、のである。
■次に「費用」と「収益」、
これも会計独特の概念だ。
会計の書籍には解説が載っているが、
現実にたとえられるものは、なかなか存在しない。
現金の場合は収入と支出で説明すると誰でもわかることが、
費用と収益になったとたんに、実体がない状態になってしまうのだ。
だから、
会計で定義されている利益、
つまり、
収益から費用を差し引いたものも、実体がない。
ところが、
会計を知らない人たち、たとえば社員たちは、
利益と現金の区別ができない。
利益は現金そのものだと思っている人は意外と多い。
先ほどの中学校の例では、
新入生と卒業生、
あるいは、転校して来た生徒と転校して行った生徒
のような事例しか思いつかない。
資産、負債、資本、費用、収益それぞれにあてはまる現実は、
それぞれの勘定科目を見て、
「そんなもんだ!」
と思うしかないようだ。
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○決算書がわからない
○会計が苦手だ
という社長たちには、
「ある共通事項」
があることがわかってきました。
今回は、「決算書の構造」の話でしたが、
どうやら、それ以前の問題のようです。
(つづく)
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