061.売上が4%減って赤字が10倍?

「売上が4%減っただけなのに、利益は10倍も減ってる!」

知人からメールが来ました。

山形にも出店している会社です。記事によると、

 

◎外食大手のXXXXXが22日発表した2020年3月期の連結決算は、

 売上高に当たる売り上げ収益が前期比3.7%減の2353億円、

 純損益は64億円の赤字(前期は6億円の黒字)だった。

 

◎新型コロナウイルスの影響で外食業界は厳しい状況が続いており、

 「XXX」など居酒屋を中心に、不採算の196店を9月末をめどに

 閉店する。

 

ふだんなら何気なく読み飛ばすのですが、

きちんと読んでみると何か違和感を覚えます。


みなさんはどう感じたでしょうか。

私がこの文章を読んで最初に思ったこと、

売上と利益のことしか言ってないのはしかたがないとしても

 

「売上は【率】、利益は【額】で前期と比較している」

 

という点です。

 

「率ではなく額で見なくては!」

 

ということで少し掘り下げて考えてみることにしました。 


そもそも前期の売上(額)はいくらなのか?

 

3.7%減少後の売上が2353億円なので

前期の売上は2443億円です。(2353億円÷96.3%) 

売上と利益がわかればその差額は費用(経費)です。

 

   [前期損益]

 -------------------------------

   売上 2443億円

   費用 2437億円

   利益    6億円

 

   [当期損益]

 -------------------------------

   売上 2353億円(▲90億円:前年対比96.3%)

   費用 2417億円(▲20億円:前年対比99.2%)

   利益  ▲64億円(▲70億円:前年対比▲1066.7%)

 

この2つを【率】で見てみると

・費用の減少(99.2%)より売上の減少率(96.3%)が大きい

 

これを金額で比較すると

・売上は90億円の減少

・費用は20億円の減少

・だから利益は70億円の減少

 

ここまではこの記事から得られる「事実」です。

 

この事実から、

 

「経費を20億円削減したにもかかわらず

 売上の落ち込みが大きかったので大幅な利益減少となった」

 

と解説する人もいれば、

 

「いや、費用の中身を見なければ何とも言えない」

 

と言う人も出てきます。

 

株主に対する報告書には費用の内訳は詳しく書いてあるはずです。

 

・原価率が前年より上がっている(あるいは粗利率が下がっている)

・人件費は多少減っているが粗利の大幅な減少により労働分配率が悪化した

・経常利益率は、、、

・FLコストは、、、

 

詳細がわかったとしても、けっきょく費用に目が行ってしまいます。

そして「経営分析(過去の結果の分析)」がはじまります。

これが私が思っている「会計(決算書)の発想」です。

 

 

ではMQ会計ではどうだろうか!

 

会計(決算書)で経営を考えることに慣れている人と

日ごろからMQ会計を実践している人との差が

はっきり出てくるはず

 

という仮説のもとに

私自身、この会社の売上・費用・利益の3つの数字から

推測と想像の練習をしてみました。

 

決算書とMQ会計表では 

この先の経営を考えていくうえで

推測と想像に大きな差が生じるはずです。

思考や判断のプロセスに深みが出てきます。

そして創造やアイデアにつながります。

MQ思考の練習です。

 

この会社をMQ会計で見る場合に最低必要なのは

VQとFです。

とくにFは会計(決算書)からしかわかりません。

(Qは最初から期待できません)

 

 

 注意)

 今回のタイトル「赤字が10倍」は正しい表現ではありません。

 前期6億円の黒字が当期▲64億円。

 前年対比で表すと▲1066.7%(▲64÷6×100)で「▲10倍」です。

 タイトルはあえて「赤字が10倍」とし両方とも【比率】にしました。

 

 

たった数行のこの記事からは当然ですがMQ会計表は作れません。

しかし当期利益を【あえて無理やり】Gとすると

Pk(Pの利益感度)は計算できます。(当然Pkは意味のない数字です)

 

前期Pk= 0.25%

当期Pk=▲2.72%

 

かりにPkが使える数値だとしても

肝心なQk(Qの利益感度)やf/m比率はわかりません。

VkもFkも計算できません。

 

ここであきらめるか!

 

いや、「売上が4%減って、赤字が10倍?」

 

何としてもこの正体(からくり)を知りたい!

 

「不採算の196店を9月末をめどに閉店する」

 

何をもとに不採算店という決断をしたのか?

推測と想像で現在思考分析中です。

 

次回に続きます。

 


 

今回の新型コロナ感染症の広がりで、

3月下旬から山形に閉じこもっています。

 

昨年から考えていることがあります。

 

「税理士・コンサルタントにしかできないMQ会計」の開発

 

ここ3か月間研究開発を進めてきました。

MQ会計を基本から考え直すいい機会にもなっています。

 

そもそもMQ会計は何のために、誰のために存在するのか。

 

けっして「コンサルティングツール」ではありません。

 

3か月近く山形から出ていないのでテレビを見る機会が増えました。

そこで気づいたことがあります。

モーニングショーやワイドショーでは多くのコメンテーターが発言します。

問題は発言の中身です。 

 

ただ単に顔だけ出してコメントしている人と、

ふだんから真剣に考えて発言している人との大きな違いに気づきました。

 

ウィルスに詳しい学者や医療現場で日ごろから実験・研究・実践している人たちは専門家の立場をきちんとわきまえています。

いい加減なこと、面白おかしいことは言いません。

 

専門家なので単なる知識の披露ではなくこれまでの知見、経験、実験、分析で

ものごとを科学的に話します。深みが違うのです。

 

 

 私がスゴイなと思う人が2人いました。KさんとOさんです。

(ちなみにOさんは専門家会議副座長の尾身茂さんではありません)

 

これを会計の現場に当てはめてみました。

 

税理士・コンサルタントはMQ会計をとおして企業にどう接していくのか!

 

この2人の発言は、この先MQ会計を企業に導入していくうえで

まさに「急所・勘所」を言い当てています。

(MQ会計は科学・数学だからです)

 

今回の新型コロナ感染症の場合、医療も含めて専門家の意見が重要視されます。

専門家はあくまでも専門家、専門家としてプロとしての発言や助言をし、

最終的には国がそれについて最終決断(政治判断)をするという構図は、

 

税理士やコンサルタントが専門的な立場から発言し

それを企業の社長がどう決断(経営判断)していくのかと同じではないのか。

すごいヒントになりました。

 

具体的なカリキュラムを構築中です。

できあがったらこのメルマガで紹介したいと思っています。

 

 

 これからのMG研修・MQ会計セミナーについて

 8月までは開催を中止にします。

 

・東京・MG研修2日間

 2020年07月11日~12日(土・日)は中止にします

 

・東京・MG研修2日間

 2020年08月08日~09日(土・日)は中止にします

 

9月以降は開催する予定でいますが、

この先の状況次第で考えたいと思っています。

かりに開催する場合には参加人数を減らして行います。

 

・東京・MG研修2日間

 2020年09月05日~06日(土・日)再開予定

 

MQ会計セミナーについては9月以降の開催です。

・2020年09月04日(金)は「基本編・MQの本質」の予定です

 

*基本編は基礎編とは異なります。

 MQ思考(MQに対する考え方そのもの)の話です。

 


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