067.「き・は・じ」と「く・も・わ」

「き・は・じ」や「く・も・わ」というコトバを

聞いたことがあるでしょうか?

 

今回は、この「き・は・じ」をとおして

「考える力って何?」がテーマです。

 

テストで正解を選ばされる、

問題には必ず答えがある、

安易に答えを求めようとする、

 

という小学校から浸みついている習慣や思考を

変えるのは容易ではありません。

 

「き・は・じ」の話にいくまえに、

ある新聞記事を読んでみてください。

 

これはそのまま「MQ会計やMG研修」にも

通じるものがある、と感じました。

 

2018年8月の新聞に、次のような見出しで

記事が掲載された。

 

 ー 全国学力テスト

  「考える力」を伸ばすには -

 

要約した内容がこちら。

 

「全国学力テスト」の結果を、文部科学省が公表した。依然として応用問題が苦手な傾向は改善されていない。この傾向はテスト開始時の2007年から毎回課題とされてきた。

 

基礎力や知識はドリルなどで反復練習をすれば身につくが、それを応用する力を育むのは容易ではない。

 

そして次のようにまとめている。

 

今年度(2018年)から小中学校新学習指導要綱では、思考力や表現力の育成が盛り込まれた。今後は子供たちの考える力や記述力を伸ばす指導法作りに力を注ぐべきだ。

 

               ・

 

2007年から2018年までの12年間、思考力、表現力の育成に、問題があると認識しながら、国や教育機関は何をしてきたのだろうか? という疑問がわいてくる。5年先にどうなっているのか、結果を見てみたい。

 

昭和の時代、私が中学生のときにも、学力テストというものは、たしかにあった。が、「考える力を伸ばすには」というテーマでの授業は、存在しなかったように思う。現代にくらべれば教育のレベルは低かったはずだ。

 

昔の人たちは思考力がない人ばかりなのか?

 

そんなことはない。

科学も技術も進歩しているし、いまの暮らしが快適なのは、思考力や創造力のある人たちがいたからだ。

 

なぜいまごろになって、思考力や応用力の低下が問題になっているのだろうか。

 

それが事実なら、その人たちは、すでに社会人になっていて、一定の割合で会社に存在することになる。

 

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ここから「き・は・じ」の話です。

 

「き・は・じ」とは、図を使って算数の答えを求めるやり方です。

 ⇒ こちらをご覧ください。

 

私が今回、「き・は・じ」について調べてみようと思ったきっかけがあります。

 

大学で数学を教えている先生が書いた「思考に関する本」を読んでいるときです。そこには「き・は・じ」の例が載っていて、次のように書いてありました。

 

「小学校の算数で教師がこのやり方を教えているとすれば、それは、深刻な問題です。」

 

さらに、

 

・算数を学んでいるのではありません。テストで点を取るために図に当てはめて答えを出すという手法を覚えているだけなのです。このやり方で学んだ子供は、思考力は育たないでしょう。

 

・もし、教師がいきなりこの方法で授業を始めたとすると、その教師は思考力がない、算数や数学を学ぶ目的や本質がわかっていない、と言わざるをえません。

 

・上司が「は・じ・き」のようなやり方でふだんから部下に仕事を教えているとしたら、部下の思考力や応用力は育たず、上司の思考力そのものが問われます。

 

               ・

 

「き・は・じ」は、ネットで検索すると関連する記事がたくさん出てきます。私が見たかぎりでは、否定派と肯定派は半々という印象です。

 

 

 

私がビジネス本を読むときに心がけていること、

 

それは、

 

本に書かれている内容は、

「事実」と「著者の意見や考え」を区別する。

 

です。

 

先の「大学の先生が書いた本」では、

 

「は・じ・き」の事例は「事実」です。

私はこの本を読んではじめて「は・じ・き」というものが世のなかに広まっていることを知りました。この事実は、ネットで確認することができます。

 

ところが、

 

・それは、深刻な問題だ

・このやり方で学んだ子供は思考力は育たないでしょう

・その教師は算数や数学を学ぶ目的や本質がわかっていない

 

これらは、「著者の意見」であり「考え」です。それを受け入れるかどうか、判断するのは「読者」です。

この本の著者は、数学を教える立場にあり「数学と教育の専門家」です。

 

専門家は、ややもすると、

 

「ものごとはこうあらねばならない」

 

のように自分の考えを主張するあまり、その分野の常識や思考から抜け出せない危険性を含んでいるように思います。

 

私はこの著者の本を読んで、「押しつけ」られているように感じました。(これらは私の意見です)

 私自身、MQ会計を伝える立場として肝に銘じなければならないと思っています。

 

 

「は・じ・き」の話に戻ります。

 

この方法を覚えれば、たしかに「答え」が出ます。

 

問題を解けなかった子供が、この方法を学ぶことによって、この先、自身の考える力を伸ばす「きっかけ」になるかもしれません。

 

「思考の始まりは疑問と好奇心」

 

じつは、

 

MQ会計とMG研修には、

「は・じ・き」の要素が含まれているのです。

 

(つづく)

 


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