069.B/S感覚と会社盤

 「B/S感覚」というテーマで今回が3回目です。

決算書は、ある時点や期間の結果を切りとった「静止画」。

決算書を見やすい帳表やグラフに加工したとしても、

中身は静止画の情報にすぎない。

止まっているので隅々まで観察できる。

隅々まで見えるので、細部の余計なところも目につきやすい。

 

静止画分析の代表例が「経費削減」。

経費を減らした分、そのまま利益が増えると思ってしまうのだ。

 

P/Lから作った変動損益計算書(以降「変動P/L」)も静止画像。

P/Lから作ったMQ会計表も、

たしかにわかりやすくはなるが、そのままでは静止画だ。

 

 1.Pアップ

 2.Vダウン

 3.Qアップ

 4.Fダウン

 

静止画像のMQ会計表を

「会計の感覚で捉えてしまう罠」である。

ここで発想や思考が止まってはもったいない。

 

P/Lも変動P/Lも動画には変換できない、

 

が、

 

MQ会計表は動画に変換することができる。

 

ではどうやって動画に変換するのか!

 

それがこれから述べる

「会社盤に置き換えて考える訓練」である。

 

 

当然だが、

決算書はおカネに換算し

すべて「円」で作る報告書だ。

 

そうすると、

モノの動きがわかりにくくなる。

その事例が「在庫」である。

会計では次のように分類される。

 

 1.商品

 2.製品

 3.仕掛品(仕掛工事・仕掛物件)

 4.原材料

 

決算書の順番は「カネになる順番」だ。

MG研修で使う会社盤は左側から

 

 4.原材料

 3.仕掛品

 2.製品・商品

 

 

静止画で捉えるB/Sは、

決算日の在庫が計上される。

しかし、期中の動きはわからない。

 

前期と比較して「増減(差額)」はわかる。

が、その比較方法が問題。

 

「棚卸回転率が悪化しています

 とくに仕掛品が大幅に増加しています」

 

静止画では、

分析値に目がいってしまう。

 

総資本経常利益率(ROA)を良くするには

1.経常利益率をあげる

2.総資本回転率をあげる

 

のような、

わけがわからない静止画分析がまかり通ることになる。

 

「けっきょく、この先どうすればいいんだ!!」

 

これが静止画分析の限界。

 

 

1単位あたり大きい物件を扱っている

不動産、建設、広告代理店、冠婚葬祭、

そして製造業などであっても、

決算書からはけっして見えない製品や仕掛品の動きを、

会社盤に置き換えて考えることができる。

 

たとえば建設業、

 

 1.前期から繰り越した物件の情報

 2.当期に受注した物件の情報

 3.当期に完成した物件の情報

 4.翌期に繰り越す物件の情報

 

これらを4つの分類(カタマリ)で捉える。

それぞれの物件情報にはQとMQが含まれる。

仕掛品や仕掛工事のなかに将来のMQがいくらあるのか!

 

現実の会社内での

「これから生まれるであろうMQの動き」

が見えてくる。

 

まさにMG研修で学ぶ

[前繰]→[当期IN]→[当期OUT]→[次繰]

[イン・アウト・ザン]、

 

会計恒等式で捉える訓練である。

マトリックス会計を使うので「B/S感覚」そのままだ。

 

しかしこれだけでは不十分。

 

 ◎前期から繰り越した物件のうち当期に完成したMQやQ

 ◎当期に受注した物件で当期に完成したMQやQ

 ◎当期に受注した物件で翌期以降に繰り越すMQやQ

 

これらの情報、そしてこの感覚そのものが

この先の経営を考えるうえで手放せなくなる。

 

材料仕入は未来のMQの準備

仕掛品、仕掛工事はもうすぐMQになるもの

製品や商品は今すぐMQになるもの

 

製品在庫が多い、仕掛品が多いという分析目線、会計目線ではなく

必要なMQを稼ぎ出すうえでこれらの在庫をどうしていくのか!

人員配置、設備投資、キャッシュ、借入金など

B/S感覚そのものを味わえるのもMG研修の醍醐味である。

              ・

 

●「会社盤でMQ会計を感じる!」

 

 利益を増やすための世のなかの常識は、

 ・売上を上げる

 ・原価を下げる

 ・経費削減

 これでは利益は出ない!

 ということをMG研修で実感してみてください。 

 

 売上をあげる、、? どうやって!

 経費削減?、、、 やってみればわかる!

 原価を落とすと、、、 MQに与える影響は、

 

 MQ会計は、、じつは、動画だったのです。

 

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 2021年12月18日(土)~19日(日)

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