1. 管理会計とMQ会計の違い

100人中99人の会計人が間違った利益の計算

次の問題を考えてみてください。

 【問題】

 売上高が1000万円、変動費が600万円、

 利益が100万円出ている会社があります。

 この会社の売上高が10%減少したとしたら利益はいくらになるでしょうか?

管理会計の本などに載っている問題です。

管理会計を学んだ経験がある人は、この問題をつぎのように考えます。

売上高が1000万円、変動費が600万円、ということは

 限界利益は400万円(限界利益=売上高-変動費)

限界利益率は40%(限界利益率=限界利益÷売上高×100)

利益が100万円、ということは固定費は300万円

 (固定費=限界利益-利益)

そして頭のなかに「変動損益計算書」を思い浮かべます。

 *「変動費」や「限界利益」は専門用語です。今回はじめてこの言葉を聞いた

  という方は、変動費=原価、限界利益=粗利だと思ってください。

MQ会計セミナーでこの問題を出すと、

会計に携わっている人は100人中99人が自信満々に答えます。

「利益は40万円減って60万円になります」

公認会計士、中小企業診断士、一部の銀行マンの試験に、

これに似た問題が出ます。

「利益は60万円」と答えないと正解になりません。

MQ会計では、

「60万円になる場合もあるしそうでない場合もある」

ではなぜ、60万円とはかぎらないのか!

答えに至るまでの計算過程(思考過程)がとても重要なのですが、

管理会計の計算の方法だけを身につけてしまうと

それが正しいのかどうか、疑問を持たなくなってしまいます。

利益に対する発想やアイデアが限定されてしまうのです。

管理会計に出てくるCVP分析(Cost/Volume/Profit)では変動費、固定費、

準変動費、半固定費、そして損益分岐点売上高を求める公式を習います。

費用を変動費と固定費に分けることに重点を置き分析をはじめます。

何が変動費で何が固定費か、つまり「固変分解のしかたが重要」なのであって、「変動費の定義そのものがおかしい」とは思いません。

これがこの先、社長方にとって利益を増やすうえで弊害、まさに【害】になっていくのです。


では次の問題です。

次のような会社があります。

この会社の赤字を解消し5万円の利益を出すにはどうすればいいでしょうか?

少しの間考えてみてください。

変動損益計算書を下の図形に置き換えたものを見かけます。

ただし、これはけっしてMQ会計ではありません。