これから紹介するのはフィクション、架空の話です。
勉強のためだと思って、少しの間「倫理・道徳」は忘れてください。
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◎Aさんはコンビニの店員です。
今月は会社の決算、店内とバックヤードの商品の棚卸(たなおろし)を
任されました。
◎上司から次のように言われました。
「もし、決算で利益が出たら"臨時ボーナス"を支給します」
「だからきちんと数えてください」
「えっ、臨時ボーナスがもらえるんだ。がんばって棚卸をしよう!」
終わったあとに休憩をしていると
倉庫の片隅にまだ数えていない商品があることに気づきました。
ざっと見ただけで500個はありそうです。
「ちょっと待てよ、、、」
「利益が出れば良い思いができる」
臨時の収入はとても魅力的です。
よこしまな考えが一瞬Aさんの頭をよぎります。
この500個を追加したほうがいいのか、、
それとも、このまま追加しないほうがいいのか、、、
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さて、ここで質問です。
あなたがAさんだったら臨時ボーナスをもらうためにどちらを選ぶでしょうか?
1.この500個を追加して報告する
2.追加しないでこのまま報告する
「こんなストーリーはありえない」ということは置いてといて、
少しの間「倫理・道徳」は忘れて、
勉強のためだと思って考えてみてください。
ここから「原価率」の話です。
・利益を出すには原価率を下げる
・原価率を下げれば利益は増える
かりに社長が、
「うちの製品(あるいは商品)は全般的に原価率が高い」
「だから原価率を一律3%の下げることが今期の目標!」
全社員に伝えたとします。
では、社員の人たちはこれをどのように受け止めるでしょうか
「"原価率"や"粗利率"という単語は、営業であれ製造であれ
所属部署に関係なく知っているはずだ」
と思っていませんか?
では、この言葉の意味(定義)を正しく説明できる人は
はたして社内に何人いると思いますか?
「原価率」という単語を聞いて、
「原価率を下げれば利益は増える」というフレーズを聞いて
何となくわかった気になってしまうのが「原価率」と「粗利率」です。
◎原価率を下げる
「原価率」の意味(定義)を正確に知らない人は、
具体的にどのような行動を起こせば原価率が下がるのかを
イメージすることはできません。
さて、先ほどの質問です。
あなたがAさんだったら臨時ボーナスをもらうためにどちらを選ぶでしょうか?
1.この500個を追加して報告する
2.追加しないでこのまま報告する
あなたは1と2、どちらを選択しますか?
(次回へ続く)